ワイドとは?特徴や的中条件をおさらい
ワイドは、選んだ2頭の馬がどちらも3着以内に入着すれば的中となる馬券です。1着や2着を正確に当てる必要がないため、馬連や馬単と比較して的中難易度が低いという特徴があります。競馬初心者にとっては「まず当てる感覚を掴みたい」という段階で取り組みやすい券種として、上級者にとっては「狙い馬が多いレースで、手堅く的中を拾いたい」ときに使いやすい券種として活用されています。
ワイドが他の券種と大きく異なるのは、着順の正確さを求められない反面、「2頭とも3着以内に入る」という条件がクリアできるかどうかにかかっている点です。馬連であれば選んだ2頭が1着と2着を取る必要がある一方、ワイドは3着以内であれば着順に関係なく払い戻しが受けられます。そのぶん配当がやや低めになる傾向がありますが、高い的中率を武器に数を当てていく戦略が取りやすいのも魅力です。レースによっては、上位人気が絡みそうな堅めの展開でも穴馬を少し混ぜておくことで、想定外のプラス収支を狙う楽しみがあります。
ワイドのフォーメーションとは?
ワイドのフォーメーションは、あらかじめ軸馬と相手馬をグループ分けして買い目を組む方法です。たとえば「この馬は3着以内を外さない」と感じる信頼度の高い馬を軸とし、それに合わせて複数の相手を組み合わせる形になります。馬連や馬単、三連複などでも使われるフォーメーションという考え方を、ワイドに応用したものです。
一般的には「軸馬を1頭に設定し、相手を複数頭用意する」というパターンが多いですが、場合によっては軸を2頭、3頭と増やすことでさらに広い買い目をカバーすることも可能です。ワイドは他の券種より的中率が高いだけに、一度のレースで複数組のワイドが当たる「ダブル的中」や「トリプル的中」などを狙える点も大きな魅力です。軸馬がきちんと走りさえすれば、相手候補を広めに設定するだけで様々な組み合わせが的中する可能性を残せます。
ワイドフォーメーションの点数計算方法
ワイドフォーメーションの点数計算は、軸馬と相手馬の数を掛け合わせるのが基本です。たとえば、軸馬が1頭、相手馬が4頭であれば、1×4=4通りの買い目が生まれます。このときは「軸馬とそれぞれの相手馬をペアにして、両方が3着以内に入るかどうか」を予想するイメージです。
軸馬が2頭、相手馬が3頭という設定なら、軸それぞれに対して相手3頭を掛け合わせるため、2×3=6通りとなります。ただし、ここで気をつけたいのが「軸として選んだ2頭同士のペアをどう扱うか」という点です。両方を相手にも含めるのか、あくまで相手馬は別のグループと割り切るのかによって点数が変わります。重複が起きるパターンもあるため、実際に馬券を購入する前に、紙やメモアプリなどで細かくシミュレーションし、買い目の漏れや無駄な重複がないかを確認しておくと良いでしょう。
ワイドフォーメーションのメリット・デメリット
ワイドフォーメーションは、ワイドならではの「当たりやすさ」を活かしつつ、フォーメーションならではの「柔軟さ」を組み合わせた買い方です。一方で、適用するレースや馬の選定を誤ると、回収率が伸び悩む恐れもあるため、メリットとデメリットをしっかり理解しておく必要があります。
ワイドフォーメーションのメリット
まずは、軸馬に対する信頼度が高いほど的中率を大幅に上げやすいという点です。たとえば「この馬は必ず3着以内に入る」と感じる場合、その馬を軸にして複数頭を相手に設定しておけば、他の券種に比べて比較的手頃な点数で効率的に当たりを取りにいけます。ワイドの的中範囲が1~3着という広さを持っているおかげで、馬連などと比べると組み合わせの可能性が増え、波乱が起きたときの高配当も狙いやすいという利点もあります。また、フォーメーションによって軸と相手を分けることで、無駄な買い目を抑えやすく、コストパフォーマンスを調整しやすいところも魅力のひとつです。
ワイドフォーメーションのデメリット
一方で、馬連や馬単ほどの一撃高配当を期待しにくいのがネックです。特に人気馬を軸に据えた場合、相手も人気馬が絡めば予想通りに的中しても配当が思いのほか安くなる可能性が高いです。加えて、軸馬が崩れた場合には、どんなに相手を広く押さえていてもすべてハズレとなる点にも注意が必要です。フォーメーションを組んでいるとはいえ、軸馬が走らない限り回収は望めません。さらに、軸馬を増やしすぎたり、相手を拡張しすぎると点数が急激に増え、的中してもトリガミ(払戻金が購入金額を下回ること)になりかねない点にも配慮しなければいけません。
ワイドフォーメーションのまとめ
ワイドフォーメーションは、ワイドの「当たりやすさ」とフォーメーションの「柔軟な組み立て」を併せ持つ買い方です。堅実な軸馬を中心に置き、相手候補の馬を状況に応じて広げたり絞ったりすることで、的中率と配当のバランスをコントロールしやすいのが最大の魅力といえます。とくに「上位人気馬が崩れそうだけれど、穴馬まで手が回らない」といった中間層の馬を狙う場合にも、ワイドフォーメーションならある程度幅を持たせつつ、軸馬さえしっかり走ってくれればそこそこの配当を確保することができます。
ただし、軸馬が信頼を裏切ったときは、どんなに相手を押さえていてもすべて無効になってしまう点には注意が必要です。さらに、人気馬同士の決着だと配当が低めになるリスクを考慮し、少しでも中穴クラスを絡めてリターンアップを狙うか、あえて相手を少数にして点数を抑えるかなど、レースごとに方針を決めることが大切です。もし資金に余裕があるなら、「軸馬を2頭にして相手をさらに増やす」など、高めの配当を狙う買い方も視野に入れると、回収率アップに繋がる可能性があります。自分の予想スタイルや資金管理術を踏まえたうえで、ワイドフォーメーションを上手に活用してみてください。