馬単フォーメーションとは?
馬単フォーメーションは、1着候補と2着候補をあらかじめ数頭ずつ分けて組み合わせることで、的中率を高められる馬券の買い方です。
通常の馬単であれば「Aを1着、Bを2着」「Cを1着、Dを2着」というふうに組み合わせ数が限られますが、フォーメーションを採用すると「A、B、Cを1着候補」「D、E、Fを2着候補」のように複数の馬を同時に設定できます。たとえば1着にA、B、Cの3頭、2着にA、B、C、D、Eの5頭を設定した場合、理論上は3×5=15通りの組み合わせが生まれます。
しかしA→AやB→Bなど同じ馬を1着と2着に重ねる組み合わせは成立しないため、それらを除く形になります。こうした買い方をすれば、人気馬を軸にした場合でも穴馬をしっかり拾うことが可能になり、思わぬ高配当を取り逃さずに済むケースが多くなります。
馬単フォーメーションの点数計算方法
馬単フォーメーションで購入点数を計算するときは、まず1着候補を何頭選ぶか、2着候補を何頭選ぶかを明確にします。
1着候補がA頭、2着候補がB頭だとすると、A×Bの組み合わせが購入点数の基本になります。ただし、同一馬を1着と2着の両方に含めている場合は、同馬が1着と2着を兼ねる重複分を差し引く必要があります。
具体的にはA頭の候補馬のうち2着候補にも含まれる頭数だけ、A×Bからマイナスして最終的な点数を求めます。あらかじめ目標予算を決めて点数を調整しないと、買い目がどんどん膨れ上がってしまう可能性があるので注意が必要です。
馬単フォーメーションのメリット・デメリット
馬単フォーメーションのメリット
馬単フォーメーションを活用する最大のメリットは、的中率を高めながら配当アップのチャンスを広げられる点にあります。通常の馬単に比べて手広く組み合わせを押さえられるため、堅実派にも一発逆転派にも魅力的な買い方といえます。
特に1着候補を人気馬で固め、2着候補に穴馬を複数入れておく方法は、頭数が多いレースや波乱が起こりそうなレースで大きな成果を生むことがあります。さらに、レース展開の複数パターンを想定できるため、複数のシナリオをカバーしておきやすいのも利点です。
馬単フォーメーションのデメリット
一方、馬単フォーメーションには購入点数が増えやすいというデメリットがあります。予想が広がるほど「この馬も気になるから入れておこう」という心理が働きやすく、気がつけば点数が膨大になり投資金額がかさんでしまいがちです。
順番まで的中を狙う馬単の性質上、予想そのものも念入りに行わなければならず、馬券検討の時間も長くなります。レース直前の馬場傾向や騎手のコメントをリアルタイムで反映しようとすると、さらに手間がかかる点にも留意する必要があります。
馬単フォーメーションで勝負すべきレース条件について
馬単フォーメーションで勝負すべきレース
まず狙いやすいのが少頭数やフルゲート未満のレースで、出走馬が限られていればそれだけ展開の読みやすさが増します。実力上位馬がはっきりしているレースもおすすめで、1着候補を人気馬に絞りこみ、2着候補に穴馬を組み合わせる方法が効率的です。
さらに、脚質や馬場適性が明確に出やすいときは展開シナリオが立てやすく、1着候補を先行馬主体にする、あるいは差しが決まりそうなら差し馬を軸にするなど、複数の買いパターンで構成を作りやすくなります。
馬単フォーメーションでの勝負を避けるべきレース
逆にレースそのものが読みづらい場合には、馬単フォーメーションで大きく勝負に出るのは得策ではありません。たとえばGIや大舞台で実力伯仲の馬が多く、しかもフルゲートになっているレースでは、手を広げすぎるあまり投資金額が膨らむ恐れがあります。
2歳戦や新馬戦のように過去データが少ないレースも能力比較が難しく、馬単で順番まで当てるハードルが高くなるため慎重に構えるほうが安全です。また、直前の天候悪化で馬場が急激に変化した場合も予想が狂いやすく、無理に買い目を増やすと回収率が悪化しやすいため注意が必要です。
馬単フォーメーションのまとめ
馬単フォーメーションは、高配当を得られるチャンスをぐっと広げながら的中率も底上げできる魅力的な買い方です。とはいえ、予算を決めずに手を広げすぎると一気に買い目が増えてしまい、トータルの回収率を落とす結果になりかねません。
事前に投資金額の上限やレース選びの基準を定めておき、その条件に合うレースでのみ集中投資するのが得策です。人気馬を1着に固定して2着に穴馬を仕込む、あるいは得意条件に合う穴馬を1着候補にまで繰り上げるなど、自分の予想スタイルと組み合わせれば思わぬ好配当を手にすることも可能です。
レース展開や馬場適性、脚質の分析など馬単ならではの予想の奥深さも存分に楽しみながら、上手にフォーメーションを駆使してみてください。