応援馬券とは?(がんばれ馬券とは)
応援馬券(がんばれ馬券)とは、単勝と複勝を同時に1枚の馬券として購入できる特別な券種です。単勝馬券と複勝馬券を別々に買うのではなく、馬番号をひとつ指定するだけで単複セットをまとめて購入できるため、紙の馬券としては「◯番 単・複」という形で印字されます。名前の通り、特定の馬を「応援したい」という気持ちをストレートに表せることから、多くのファンが記念やプレゼント目的などで利用しています。
この馬券の最大の魅力は、1着になれば単勝と複勝の両方が的中になること。さらに、もし勝ち切れなくても3着以内なら複勝が的中するため、大外れになるリスクを少し抑えられる点も魅力です。通常の単勝馬券だけを買うと、馬が2着や3着に来た場合は払戻金がゼロになってしまいますが、応援馬券では少なくとも複勝分は返ってくる可能性があります。このように「馬を一生懸命に応援する」「馬券を当てる楽しさも味わいたい」という二つの想いを両立できる、ユニークな券種として親しまれています。
応援馬券はネット購入ができない
ただし、応援馬券にはひとつ大きな制約があります。それは「インターネット投票では購入できない」という点です。中央競馬(JRA)が提供しているオンライン投票サイト(即PATやA-PATなど)やスマートフォンアプリでは、単勝と複勝を同時に1枚にまとめた「応援馬券」という形では販売されていません。もしネットで単複を買いたい場合は、単勝馬券と複勝馬券をそれぞれ別で購入する必要があります。
このため、応援馬券を手に入れるには、競馬場やウインズ(場外馬券売場)などの実際の発売窓口に行く必要があります。実物の馬券を手にすることで生まれる「形に残る応援」の楽しさや、紙の馬券をコレクションする喜びも応援馬券の醍醐味と言えるでしょう。
応援馬券(がんばれ馬券とは)の買い方
応援馬券を購入する方法は、基本的に「単勝・複勝をセットで購入する」という点は変わりませんが、通常の単勝・複勝とは異なるマークシートを使うか、マーク方式が若干異なるケースがあります。JRAの競馬場・ウインズに備え付けられた説明書きや掲示をよく確認しながら記入してみてください。
応援馬券の買い方の流れを解説
マークシートに記入
まずはマークシートの中にある「単勝・複勝 同時購入」「がんばれ馬券」などの専用欄を探します。馬番と購入金額を指定するだけで、自動的に単勝と複勝が同時に購入される仕組みです。たとえば同じ馬番に対して「100円」と記入すれば、単勝100円・複勝100円の計200円分がセットになります。額面を大きくして応援の気持ちをさらに強く表す人も多いです。
自動券売機に現金とマークシートを入れる
マークシートの記入を終えたら、自動券売機や有人窓口で現金とともに提出します。機械にマークシートを読み取らせるか、係員が読み取ることで、単・複をまとめた応援馬券が発行されます。指定した金額以外にお釣りが出ることはないので、記入漏れや記入ミスがないか事前にチェックしておきましょう。
投票券を受け取る
マークシートが読み取られ、現金が受理されると、自動券売機から応援馬券(がんばれ馬券)が発券されます。馬券の券面には、選択した馬番とともに「単勝○円・複勝○円」という形で印字されているため、通常の単勝・複勝とは少し違ったデザインが楽しめます。記念としてコレクションしたり、仲間と一緒に応援するときの“おそろい馬券”として購入するケースも多く、馬券に対する愛着が増すのも特徴です。
券売機によっては、投票券を受け取った後に払い戻し金を計算しやすいよう、残金が表示される仕組みがある場合もあります。馬券の点数や金額が多くなったときは特に、購入後に間違いがないかレシートや画面表示を確認しておくと安心です。マークシートの書き損じや投入金額の勘違いなどが起きていないか、なるべく早めに確かめておきましょう。
地方競馬では応援馬券が買えない
応援馬券はJRA(中央競馬)の発売所限定のサービスであり、地方競馬の競馬場や場外発売所(地方競馬のウインズに相当する施設)では基本的に取り扱いがありません。地方競馬で単勝と複勝をまとめて買いたい場合は、単勝馬券と複勝馬券をそれぞれ別個に購入する必要があります。
地方競馬でも「応援馬券」のような特別な呼び方やサービスが用意されれば面白そうですが、現状ではそういった企画は行われていません。ただし、地方競馬によっては独自のイベントや期間限定の馬券サービスを提供している場合もあるため、気になる方は各主催者の公式サイトやSNSなどをチェックしてみると良いでしょう。
応援馬券(がんばれ馬券)のメリット
応援馬券の最大のメリットは、やはり「推し馬を全力で応援できる」という点にあります。好きな馬や注目している馬が出走するレースで、単勝と複勝を同時に買うことで、1着に来れば単・複両方的中、もし1着は無理でも3着以内に入ってくれれば複勝が当たるため、“応援の保険”として機能します。大外れになるリスクが単勝オンリーより低いため、馬が僅差で勝ち切れなかったときにも複勝分は戻ってくる可能性があるのは大きいポイントです。
また、馬券そのものが記念品として魅力を持つこともメリットのひとつです。特に、現場に足を運んで応援馬券を購入し、そのまま的中の思い出やレースの記憶とともに手元に保管する人も少なくありません。サイン馬券やメモリアル馬券のように、特定の記念日にちなんだ購入を楽しむことも多く、応援馬券ならではの特別感を味わうことができます。
さらに、競馬初心者が最初に挑戦する馬券としてもわかりやすい面があります。単勝と複勝の違いを一度に経験できるため、「勝ち馬を当てる興奮」と「馬券を当てる楽しさ」を両立できるのです。単複を別々に買うよりも、1枚の馬券に気持ちを集中しやすいという心理的な効果もあるかもしれません。
応援馬券(がんばれ馬券)のデメリット
一方で、デメリットとしてはまず「ネット投票では買えない」ことが挙げられます。これは大きな制限であり、忙しくて現地に行けない人や、ネット中心で馬券を楽しんでいる人にとっては利用しづらい仕組みになっています。地方競馬だけでなく、JRAのIPAT・即PATなどオンライン投票全般において「応援馬券」という券種は選択できないため、もし同様の買い方をしたい場合は単勝と複勝を別々に購入するしかありません。
また、資金面で合理性を追求するなら、わざわざ応援馬券という形式にこだわらなくても、単・複の組み合わせで同じ効果は得られます。結果的に応援馬券そのものは「気持ちをひとつにする」ための演出としての意味合いが強く、回収率を極力高めたい投資家タイプの人にはあまり向いていない可能性があります。馬券の購入戦略においては、あくまで“楽しさ”を重視したい人向けといえるでしょう。
さらに、応援馬券に設定された金額の配分を自由に変えられない場合があります。通常、単勝と複勝を別々に買うのであれば、単勝だけ500円・複勝だけ300円といった具合に金額を変えることも容易ですが、応援馬券では一律に「同額分買う」スタイルになってしまうことが多いです。どうしても配分を調整したい場合は、あえて応援馬券を使わずに通常の単複で賭ける人もいます。
応援馬券(がんばれ馬券)まとめ
応援馬券(がんばれ馬券)は、単勝と複勝をワンセットで楽しめるユニークな券種であり、「推し馬を全力でサポートする」という競馬ファンの想いを形にしやすい点が最大の魅力です。1着を取ってくれれば単勝・複勝のダブル的中、惜しくも1着を逃したとしても3着以内であれば複勝分の配当が得られるため、リスクを抑えながら愛馬を応援することができます。券面のデザインも通常の単・複とは異なり記念に残しやすいので、馬券をコレクションする楽しみも広がるでしょう。
一方で、「ネット投票で購入できない」「地方競馬では取り扱いがない」「資金配分の自由度が低い」などのデメリットも存在します。最終的には、自分がどのように競馬を楽しみたいかによって応援馬券を活用すべきかどうかが決まります。「競馬場での観戦を楽しみながら、大好きな馬をしっかり応援したい」というスタイルであれば、応援馬券は大いに魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ぜひ一度、競馬場やウインズで実際に応援馬券を買い、推し馬を熱い気持ちで応援してみてください。的中したときの達成感や、レース後に手元に残る記念馬券のワクワク感は、他の馬券の買い方とはひと味違った喜びをもたらしてくれるはずです。