吸収力を念頭に置く

皆さんは、一般的に100gの人参を食べれば、ビタミンAが何mg、ビタミンCが何mg、と本で見れば大体何グラムの栄養素が摂取されるかと言うことは分かります。(一般に栽培された野菜と、無農薬栽培された野菜の栄養素は天と地ほど違うのですが、ここでは主題から外れますので・・)

しかしこれ本当でしょうか?

現代栄養学では、これを食べればビタミン何mgとか決まっていますが、実は野菜の栄養の数値を表しているだけで、実際問題として吸収されているのかは実は別問題です。

成長期の子供で食べたものが吸収されるのが50%くらいと言われています。私のように30代後半なら大体30%くらいで50歳代で20%くらいで、60歳代になると食べたものの10%くらいが栄養素として吸収されているといわれます。

じゃあ後はどうなるの?と疑問が湧きますが、後は腸の中の(腸には100兆個の菌が生息していると言われます)細菌たちのエサになります。細菌たちは(人間にとって)善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいて、善玉菌と悪玉菌の抗争で優勢なほうに日和見菌がつき、善玉菌優勢ならば、人間にとっての免疫物質を作り、造血の手伝いをします。が、悪玉菌優勢であれば、人間にとっての毒素を作り出し、病気の原因を作り出します。

 

じゃあ善玉菌が喜ぶ食事は、穀類や野菜、発酵食品(味噌、醤油、納豆、漬物など)で、特に精白されていない穀類は善玉菌は非常に喜びます。オリゴ糖などは、善玉菌しか食べないで、悪玉菌は見向きもしませんので、腸内環境を整えるには非常に有効です。

(ここで発酵食品と書きましたが、ヨーグルトは除きます。『病気にならない生き方』がベストセラーになり、世界的な内視鏡科医の新谷先生もヨーグルトを常食している方の腸内は悪いようです。とはっきり述べておられます。以前牛乳メーカーがスポンサーの生番組で新谷先生がその件に触れられ、司会者が後で懸命に牛乳、ヨーグルトをフォローしてましたね。)あくまで嗜好品です。健康の為に食べるのは違います。

 

反対に悪玉菌が喜ぶ食事は、油物、炒め物(酸化する油)、動物性タンパクです。

これを読んでいる皆さん経験されていると思いますが、若い頃(10代、20代)よりも明らかに油物や炒め物、焼肉などは食べれなくなってはいませんか?

これはやっぱり自然なことなんです。身体は自身で判断し食欲が湧かないようにするのかも知れません。(以前父がどうしても焼肉食べたいというので、食べに行くと、自分は2切れ食べたらもう満足。と言ってビビンバ、野菜スープを飲んでました。後を食べねばならない、誘われたこっちが困りましたがく〜(落胆した顔))例えば60歳代を過ぎても20代と同じように油物、炒め物、焼肉などを食べた場合、体に吸収される量が違いますから、食べたものの実は自分の身にならず、悪玉菌にエサをやっているのと同じことになってしまいます。せっせ、せっせと悪玉菌にエサをやり、病気の元を作り出すことは、いつまでも健康で長生きするためには慎まなければならないことです。

 

以上食べた量と、吸収される量は違うと言うお話でした。